つのおブログ

2017.03.05更新

TMS症例報告 9
難治性躁うつ病 他院でのTMS経験者
男性 37歳
ストレスから10年前にうつ状態になり、いままで利用できるほとんどすべての薬物を経験しましたが、改善しませんでした。
他院にて光トポグラフィーを受け、うつ病と診断され、TMSを40回受けましたがあまり改善が見られませんでした。
当院に来られ、再度TMS治療を希望されました。
初診時SDS 60、DSMVから躁うつ病と再診断しました。
YBOCS 13で強迫傾向も見られました。
TMS20回実施後、SDS 39に大幅に減少、YBOCSも4となり正常範囲に入りました。
しかしご本人の実感はまだまだ回復とは言えないとのことで、
今後の治療継続が必要です。

※ 患者さん自身の健康実感度と客観的指標度はかなり喰い違うことがあります。
両者を総合的に判断していく必要があります。
最近、光トポグラフィーがあたかも確定診断のように喧伝されていますが、
この装置はその時点での脳血流量を測定するだけで
病気の経過全体を観測するわけではありません。
とくに重要なうつ病と躁うつ病の鑑別は、今回の例のようにあてになりません。
日本うつ病学会は、光トポグラフィーによる判断はあくまで補助的なものであると
警鐘を鳴らしています。

 

投稿者: つのおクリニック

2017.03.01更新

うつ病と躁うつ病の鑑別はいまだに困難で
患者さん本人も治療者も難渋するところです。
一つには、躁エピソードの発現が遅いこと、躁エピソード期間が短いことが考えられます。
光トポグラフィー(NIRS)があたかも、確定診断のように喧伝されていますが、
この装置は、その時点での脳血流状態を見ているにすぎず、確定診断はできません。
日本うつ病学会は、NIRSは補助診断にすぎないことを明示し、警鐘を鳴らしています。

 

さて、Ratheeshらのメタアナリシスによると
うつ病発症から最初の5年間が、躁うつ病移行の最大リスクであった。
うつ病から躁うつ病への移行予測因子は、

●親族に躁うつ病の患者がいる
●うつ病発症年齢が若いほど、移行の危険性が高い
●統合失調様の症状が出る

となります。

投稿者: つのおクリニック

2017.02.28更新

予想に反して、関東地方もかなり花粉が飛散しているようです。
花粉注射は、ワンショットで1か月以上、効果が持続します。
ご希望の方は、早めにご来院ください。

投稿者: つのおクリニック

2017.01.30更新

カプランの教科書によれば、強迫症OCDとは、侵入的な思考、儀式的な行為・行動、何らかの思考に頭をすっかり占められてしまうこと、その不安を少しでも和らげようとする強迫行為のために、多大の時間を浪費してしまいます。病態仮説としては、前方皮質-尾状核-淡蒼球-視床系活動が亢進し、さまざまな強迫症状が発現すると考えられています。
この回路を鎮静化することで、強迫症状が抑制されると考えられます。

投稿者: つのおクリニック

2017.01.30更新

線維筋痛症は、筋肉、靭帯、腱など軟部組織の痛みとこわばりを訴え、特徴的な圧痛点を有する原因不明の疾患です。この発痛点trigger pointは、頸部と胸部で非常によく見られますが、腕、肩、腰、下肢でもみられます。線維筋痛症では痛み単独であることは少なく、うつ病、パニック障害、不安、PTSD、慢性疲労症候群などと重複、併発している場合が多いことが知られています。さらに、関節リューマチ、SLEともよく合併します。メカニズムは解明されていませんが、磁気により脳内の鎮痛因子であるβ-エンドルフィン、セロトニン、神経栄養因子の産生増加により、鎮痛効果が得られることが報告されています。
慢性疲労症候群は、線維筋痛症と近縁の疾患と考えられています。日常生活が損なわれるほどの激しい疲労感が6か月以上持続するのを特徴とし、しばしば筋肉痛、咽頭痛、微熱を伴います。うつ病との大きな違いは、罪責感、希死念慮、快楽消失がなく、体重減少がないことです。線維筋痛症と近いこと、治療法がないことから、磁気治療が期待されます。

投稿者: つのおクリニック

2017.01.03更新

今後とも宜しくお願い致します!

投稿者: つのおクリニック

2016.11.28更新

強迫症は、うつ病以上に治療の困難な病気で、年余にわたり改善が見られない場合が多く、うつ病との合併も40~60%にみられます。
戸締り・火の元の過剰確認から数唱・繰り返される侵入的思考・衝動まで、強迫観念からの不安を解消するため、強迫行為を繰り返します。
反復される思考や行為のため、多大の時間を浪費し、ひどい場合にはそこから動けなくなってしまいます。
程度の差はあれ、社会生活、個人生活に大きな不利益をもたらします。

薬物療法、認知行動療法には限界があり、やらないよりはましといった程度です
2000年初頭から、磁気刺激のよる治療が始まり、従来の薬物療法よりはるかに効果的であることが立証されてきいます

磁気刺激治療についてはこちらをご覧ください>>

投稿者: つのおクリニック

2016.11.04更新

高い発生率がつづくうつ病は、休職、自殺など関連し社会問題化しています。

いままでうつ病は神経解剖学的には異常はないとされてきましたが、
近年のfMRI研究により、記憶装置である海馬の委縮(脳細胞数の減少)が明確になってきました。

「こころ」という、言わば機能の治療だけでは治癒は望めず、
うつ病は脳の病気、脳細胞の病気、脳神経ネットワークの病気と位置づけるべきです。

fMRIの研究から、
「快」の予測には左前頭前野が
「不快」の予測には右前頭前野が
関与しており、うつ病患者では左前頭前野(快の予測)機能の低下により
不快予測機能が相対的に優位となり、結果として悲観的思考が引き起こされることが
明らかになってきています。

当院で行っている磁気刺激治療rTMSは、上記の観測事実を踏まえ
左前頭前野を活性化、あるいは右前頭前野を抑制することで
左右のバランスを取り、うつ状態を改善していきます。
効果は薬物療法に比べ、圧倒的に早く確実です。

rTMSの適応はどんどん広がっており、強迫性障害、慢性疼痛(脳卒中後疼痛、線維筋痛症)、
パーキンソン病、リハビリテーションに及んでいます。

最近では、認知機能向上にむけての研究が盛んになっています。

投稿者: つのおクリニック

2016.10.31更新

国際磁気刺激治療シンポジウムが東大で開催され参加したので、ご報告します。

内容は:
痛み
パーキンソン病
新技術
リハビリテーション
うつ病

で構成されていました。

痛み(慢性疼痛、線維筋痛症)
rTMSは、急性炎症性疼痛よりも、慢性で神経原性の疼痛に有効であることが報告されました。
脳卒中後疼痛は難治性ですが、61%の患者にrTMSが有効であることが示されました。

パーキンソン病
同病の運動緩慢、震戦、抗パ剤副作用の異常運動に有効であることが示されました。
手の運動機能および歩行の改善が見られた。

新技術
上野照剛博士が発明した8の字コイルをさらに発展させたもの、より効率的な刺激法など
専門性が高いので省略します。

リハビリテーション
rTMSは、大脳皮質の興奮性を替えることで、運動機能を改善すること明かなっています。
rTMS実施中に、運動トレーニングを同時に行うことがより効果的です。

うつ病
うつ病には、背外側前頭前野、前帯状回皮質、前眼窩皮質、扁桃体などの機能異常が関与していると
考えられています。とくに皮質-大脳辺縁系の調節障害仮説では、前頭前野の低活動性と辺縁系の過活動が
想定されています。tTMSにより、それぞれの部位の血流量を増加させたり低下させることが出来、
rTMS効果発現につながっていると考えられます。


以上ですが、実際の臨床に役立てることができる報告が多々あり、当クリニックに導入する予定です。
今後ともHP、ブログのフォローをお願いします。

投稿者: つのおクリニック

2016.08.22更新

躁うつ病 ADHD
女性 46歳
もともと明るく元気、活発な方ですが、ストレス耐性が弱く何かあるとすぐに
ダウンしてしまう性格です。1年前にうつ病の診断を受け薬物療法を続けていますが改善が見られず
休職を始められた頃に来院されました。初診時SDS 67でうつ状態がかなり進んでいました。
一方で、気分亢揚性、多弁、観念奔逸などがもともとあり、躁うつ病と診断し直されました。
さらに、物事を順序立てるのが苦手、約束を忘れる、複雑な問題を後回しにする、
何かソワソワするなどの症状もあり、ASRS~v1.1 6/6で、ADHDを併発していることがわかりました。
一般に躁うつ病とADHDの併存はよく見られることです。
20回TMSの予定で開始ししたところ、反応性の良い方でどんどん目に見えて元気になられましたが
15回目あたりに、問題が発生し、再びうつ状態が再燃しました。結局計40回の実施になりましたが、
ストレス耐性は向上し、問題が出ても、あわてなくなり、おちついた元気さを取り戻されました。
職場復帰を明日にでもと言っておられました。
終了時SDS 22
終了時ASRS~v1.1 0/6(ADHDの消失)
終了時ASRM 0/20(躁状態の消失)

投稿者: つのおクリニック

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